スナック繁盛店のマインドセット【招かざるお客様・苦手なお客様~partⅡ】

ママのアドバイス【接客編】

本日もよろしくお願い致します。建設現場で働くスナックママのAnanです。

今回は、前回からの続きになります。接客業ではどうしても避けることが出来ない、『招かざるお客様・苦手なお客様』に遭遇した場合の対処法や撃退法、考え方などを書いていきます。

接客業に長く携わっていると、どうしても合わない苦手なお客様にもお会いしますし、お客様の心無い一言で傷つき、平常心では居られなくなったり、涙が出てしまったり、そのことで出勤すら出来なくなることもあります。仕事とは言え、私たちも人間ですので感情が抑えられないこともありますし、言われたくない一言で立ち直れなくなるのは人間として当たり前のことで、おかしいことではありません。

でも、それで仕事が嫌になったり、職を失ってしまうのは悔しいですし、何より、この職業のすばらしさは、それらの接客業の辛さ全て、私たち自身の成長に繋がり、より磨きがかかり「魅力」となることです。ぜひ諦めず頑張ってほしいと思います。

このブログでは、建設現場で働きながらスナックを営むママAnanの日記+お勧め本+スナック営業のアドバイスを書き連ねていきます。

カテゴリー「ママのアドバイス【接客編】」では、一例として、私の経営するスナックの営業方法とその考え方、心構えなどをご紹介していきますので参考にしてみてください。

苦手お客様対処法

招かざるお客様ではないのですが、単にスタッフさんが個人的に受け付けないタイプや、嫌いじゃないけどどうしてもノリが合わない、話が掴めない等々、感覚や波長の問題でどうしても馬が合わず不完全燃焼の接客となってしまう関係性ももちろんたくさんあります。そんな時、無理に改善しようとせず、合わないものは合わないですので、合わないなりにどんなやり取りが出来るか、どんな感覚で苦手なお客様との接客をこなしていけば良いかアドバイスをしていきますね!

① 対応が難しいお客様(聞き取れない・波長が合わない・何も話してくれない)

良くしゃべってくれるお客様はスムーズに会話は進みますよね。その際は、こちらがお客様になってしまわないように注意しなければならないのですが、今日は、聞き取れない、理解出来ない、波長が合わない、何も話してくれない場合についてです。

聞き取れない場合・・・もちろん出来る限り聞きますし、聞き返しもしますが、知っているワードが聞こえたらそれを心にメモしながら想像を膨らませ興味を持って聞くことです。わからない時は「すみません難しくてちょっとわからないです、ごめんなさい・・・」とはっきり言うことも大切です。適当な相槌を打っていて聞き返された時に「え?」とならないようにしましょう。

理解できない、波長が合わない場合・・・こちらから会話のキーワードを変えていく方法があります。お客様の話の合間に、お客様の服装、髪型、眉、まつ毛、瞳の色、肌、指先、持ち物、足元などから、興味を惹かれる部分を発見して話題を振っていきます。「お客様がいらした時から、とてもまつ毛が長くて羨ましく思っていました」とか、「すごくセンスの良い靴だなと思っていました!」などなど・・・私たちがgood!と思うところ、お客様がこだわっていそうなところ、興味を持っていそうなものを探り、こちらから質問していくことで会話のキャッチボールが出来ていきます。

何も話してくれない場合・・・会話が苦手なお客様もたくさんいらっしゃいます。話しかけてもプイッとしたまま答えてくれない。怒っているのだろうか・・・と言う場合でも大丈夫です。何も話してくれない、怖い、苦手だなと思っても、来てくださったお客様に興味を持ち、良く観察することで会話の糸口を見つけることが出来ます。それでもお帰りになるまで一言も発しない方もいらっしゃいます。そんな時でも、私たちはそっと寄り添ってあげることが大切です。言葉にしなくても、お客様は、たくさんのお店の中からここを選んで来てくださったのです。言葉を発しないのはお客様の自由。言葉は無くても笑顔と動作で、お客様の気持ちを汲み、一緒に同じ空気感で、静かに美味しいお酒を飲んでもらうことも立派な接遇です。

全く別の人生を生きている者同士が、一つの空間で出会い、お互いの人生に思いを馳せ寄り添うことが出来たなら言葉は要らない時もあります。しかめっ面で無言のお客様でも、最高級の笑顔でおもてなししましょう。お客様も私たちも同じ人間、一人一人、話しをしても話しきれない歴史があることを想像しましょう。

② 嫌な言葉、傷つく言葉、意地悪を言うお客様

どのスタッフさんに対しても、全てが意地悪で、傷つくことだけを発するお客様がいらっしゃいます。スタッフさんはそれぞれ気合を入れて身支度をしてくるわけですが、着ている服が似合ってないだとか、お化粧が下手だとか、太っているだとか、顔形や容姿についてケチをつけたり、接客がなってないとか、勉強が足りないとか、頭が悪いとか、自分はお客様だから何を言っても良い、それに対応するのが仕事だろうと言わんばかりの方です。この場合は、はっきりと「そんなことを言われて悲しいです」、「それは言ってはいけない言葉と思いますよ」などと言いましょう、我慢すれば良いのではありません。そしてなぜそのような言葉を発するのかを考えます。大まかには、私たちの仕事に対する本気度を「試している」場合や、単に「ストレス発散」、「照れ隠し」、「好みではない」と言う場合が多いのではないでしょうか。

「試している」場合、お客様に嫌な言葉をかけられ、泣いてしまう・顔や態度に感情を出してしまう・接客を拒否する・お店を辞める…等々ではお仕事になりませんので、どこまで本気でこの仕事をしているのかを試されていると言うことです。これはお客様との根競べになりますが、何度言われても笑顔で根気よく対応しているうちに、お客様に「こんなに意地悪をしているのに、来るたびに嫌がらず自分をもてなしてくれる、このスタッフさんは本当の仕事をしているな」と根負けさせられるかどうかです。お客様の言葉がエスカレートしないよう、ゆったりした空気感で、良い会話で誘導してください。褒めてあげて、質問してあげて、こちらから寄り添ってあげましょう。ただし、ひどい言葉には「ひどい!」と笑顔で伝えましょう。

「ストレス発散」の場合に考えられるのは、そんな嫌なお客様も、もしかするとお仕事では、ひたすら頭を下げ、理不尽なクレームを言われて謝罪をしたりと、仕事上のストレスを抱えているのかもしれません。日頃のストレスを吐き出したくて、わかってもらいたくてお店に足を運ぶのかもしれません。吐き出し方がキツイ言葉になってしまうのかもしれません。良く聞いているとクレーマーだとしても意外とするどいところを突いてると思うこともあります。これもお客様の心理を色々な角度から想像できるか、そしてどう和らげてあげられるかが問われていると言えるでしょう。労う言葉、褒める言葉、笑顔を忘れず接してみましょう。

「照れ隠し」ですが、本当はとても気に入っているスタッフさんなのに、わざと嫌われるようなことを言ってしまう男性も少なくはありません。一緒に来ている同僚や友人にその気持ちを悟られたくないとか、スタッフさん側が自分を何とも思っていないことを知りたくない、嫌われたくないと自分を守るためにバリアを張ると言うことです。これも私たちがお客様の心理を想像し、どんな言葉をかけてあげたらバリアを張らずに安心して飲んでもらえるか、どうしたら好感の持てる飲み方へと誘導していくことが出来かを研究していきましょう。

お客様にとって「好みのスタッフではない」場合、辛く当たられることがあります。これはあらかじめあることだと心得ておきましょう。私たちは自分を気に入ってくれているお客様だけを接客するのではありません。むしろ、気に入ってもらえてないお客様に積極的になることが出来るかどうかです。辛く当たられたら、自分を好きになってもらえるチャンスと捉え、決して媚を売らずに、爽やかな笑顔と、丁寧な動作でお客様を観察し声掛けしていきましょう。

③ どうしても受け入れられないお客様

とにかく嫌だと体の細胞が拒絶したくなる人は居るものです。この場合も仕事ですので嫌だからと避けるわけにいきません。即座になぜ嫌なのかを分析してみることが必要です。次また会うのが嫌だ⇒仕事に行くのが嫌だ⇒退店…と、たった一人のお客様のことで悩み、お店を辞めることになってしまいます。実際そう言う理由で辞めるスタッフさんは多いです。この問題は、この仕事を「続けるか」「辞めるか」と言う決断に迫られます。意地悪だからなのか、匂いが嫌なのか、目つきが嫌なのか、話し方が嫌なのか、怖いのか、嫌な人に似ているからなのか、嫌われていると思ってしまうからなのか、克服するために色々な角度から分析してみましょう。単なるその方の特徴なのか、感覚や趣味の違いなのか、自分への攻撃と捉えるのか…等々。他人を変えることは至難の業なので嫌な理由をいつまでもその人のせいにしていると解決は難しくなります。接客業でぶち当たる壁はいつも自分の心の中にあります。お客様ではありません。お客様が喜んで私たちに報酬を支払いたくなるようにその理由を逆手にとったり、武器にしたり、ネタにしたり、winwinとなるには?と考え方にアレンジを加えられる心を持ちましょう。嫌なお客様でもその場限りです。プライベートで付き合う人ではないですので、ぜひこの職業に就くことで自分で苦手を克服し相手を尊重する側になりましょう。その強さはあなたを成長させ、美しさとなります。

誇りを持こと

簡単に言うと、お客様は、自分も、お連れ様も、「楽しい、嬉しい」気持ちを味わいたい、味わってもらいたいと思ってご来店します。その助けになってもらえる場所だからご来店される訳です。お帰りになるまでの間に、思いが通じていると感じてもらえたなら、お帰りの際には「すっきりした清々しい気持ち」になってもらえて、必ずまたご来店下さるでしょう。

お店は私たちのホームです。そこへ迎え入れたお客様は、上手にコミュニケーションが取れるよう、私たちが見えない糸でコントロールする側です。嫌な言葉をどんなにぶつけられても、ここは私たちの領域。お客様がどんなにお金を払い、好き勝手に振舞おうとも、全ては私たちの手中にありますのでひるむことはありません。お客様であっても、周りのお客様やスタッフさんを不愉快にしたり、人を傷つける言動は慎んでもらわなければなりませんので、悪いところはきちんと叱ってあげて、この先、このお客様が、皆から歓迎される飲み方が出来るよう教育出来るかどうか見極めましょう。まずはこちらがその努力をすることです。お客様の心無い言動に負けているようではこの商売は出来ないでしょう。

以前の記事でもお話しましたが、華やかに見えるこの業界も、実は、学歴でも容姿でも年齢でもありません。心がけ一つです。上手に飲めないお客様はある意味、行き場のない心を素直に表現しているとも言えます。私たちにその気持ちをぶつけることで助けを求めているかもしれません。言われた言葉をそのまま鵜呑みにして傷ついていては身が持ちません。考えるべきは、なぜこんな態度なんだろうと、この方こそ傷ついているのではないかと思いを馳せ、良いところを見つけ、これでもかと言うくらいたくさん褒めてあげましょう。

私たちは、ちやほやされる側ではありません。私たちが元気づけてあげなくてはならないのです。このお客様だって私たちに好かれたい、歓迎されたいはず、でも上手に表現出来ないだけかもしれないと。私たちは言われてなんぼです、どんな言葉でも態度でも、言葉のままに見えるままに真に受けるのではなく、それがどんな意味を持っているのかを分析するべく、どんと来いと受け止める覚悟を持ちましょう。この仕事に誇りを持ち、良い飲み方を教えてあげましょう。それでも言うことを聞けないお客様は速やかに「出入り禁止」を言い渡しましょう。お店側で最大限努力しても改善ならないお客様は、周りに悪影響を及ぼしますので、毅然とした態度で即刻お帰り願いましょう。

以上長くなりました。色々書いてきましたが、お客様のことはママや一緒に働く仲間に相談するのが一番の近道です。周りの皆さんの意見を聞き、そんな考え方捉え方があるのかと言う気付で道が拓けると思います。

お読みくださりありがとうございました。

♪ お客様を良く観察することでトラブルを最小限に防ごう。
♪ お客様の良くないことは良くないと笑顔で伝え、本当の信頼関係を築こう。
♪ 苦手も仕事として先に研究し、克服する努力をしよう。
♪ ママはトラブルになる前に早めに出入り禁止の判断をしてお客様とスタッフさんを守ろう。
♪ お客様に対する悩みはママや他のスタッフさんに早めに相談しアドバイスをもらおう。

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