本日もよろしくお願い致します。建設現場で働くスナックのママAnanです。
スナックでの仕事は、資格不要、年齢不問、誰にでも出来る仕事ではありますが、生身の人間と対面する自分自身が商売道具ですので、最も難しい仕事とも言えます。本来なら休んでいる時間帯でもあり、精神的にも身体的にも楽な仕事ではありません。それでも私が、ぜひ多くの人にこの仕事を経験してみて欲しいと思うのには、それだけの魅力があります。その魅力については記事の中で触れてきましたが、後日詳しくお伝えしていきますね!
今日は大げさなようですが「新人育成プログラム」と題し、新人さんをお迎えし、出来るだけ長く働いてもらうために、どのくらいの期間で何を教えていけば良いのかを書いていきます。
新人さんと言っても、必ずしも若い方だけではありません。新人さんではないですが、私のお店には現在78歳のスーパーウーマンが働いてくれています!私の第二の母と言わせてもらっています。もう10年以上一緒に働いていますが、パワフルで若い方に全然負けませんよ!お客様にも私たちにも毎日元気と勇気を与えてくれています。おかんの存在はお店に安心感をもたらし、お客様の層も幅広くなります。スナックでは若い方を欲しがる傾向にありますが、年配の方は人生経験が豊富な分、難しいお客様の対応や、若いスタッフさんの悩み相談など、仕事全般で頼りになります。
このブログでは、建設現場で働きながらスナックを営むママAnanの日記+お勧め本+スナック営業のアドバイスを書き連ねていきます。
カテゴリー「ママのアドバイス【ママの仕事編】」では、スナックのママの仕事とは何か、ママの考え方など、私の経験を交え一例として紹介しています。
1ヶ月目★お店に慣れる
「難しく考えず、1ヶ月目はお店に慣れることです」と言ってあげましょう。1ヶ月後には覚えていてもらいたいことを箇条書きにしてみました。
●自己紹介をすること・・・「○○です。よろしくお願い致します」
●お酒の作り方・・・ボトルのラベルはお客様側に向けて置き、注ぐときはラベルを上に。お酒の種類(度数)による量の調整。マドラーは回してピタっと動きを止める。グラスの周りの水滴を拭きとる。コースターに置く時の*名残手。(*グラスからすぐに手を放さず気持ちを込めたゆったりした手の動き)
●お酒の銘柄や度数
●グラスの種類・・・お酒によって使用するグラスが変わる
●セット、チャームの作り方・・・並べ方、お客様に向ける方向etc
●伝票の書き方
●拍手の仕方・・・自分の顔の高さもしくは顔より高い位置で
●ライターの付け方・・・自分の体の傍で着火し、両手で炎を包むようにして差し出す
●テーブルの上の管理・・・灰皿交換の仕方とタイミング、チャームのゴミなどの除去、整理整頓
●掃除の手順と方法
※歩き方、座り方、表情、言葉、声の出し方・・・姿勢、体の向き、目線の向けどころ、言葉遣い、声のトーンは少しづつ
これらを教えながら、物がどこに置いてあるのかを同時に覚えると思います。初出勤の前に1~2回程軽く練習して見ると新人さんがイメージを持てるので良いと思います。ほぼ実践でなければ覚えられないので、出来るだけ新人さんに手を動かしてもらい、私たちは傍に付いて教えながら一緒に行動するようにしましょう。大事なのは慣れるまで一人にしないことです。
お客様は、新人さんに興味津々ですので、色々質問されますが、トラブル防止のためにも、自宅の場所や連絡先などを絶対に教えないことを再度お話してください。初めは、なぜこの仕事をしようと思ったのかと言う質問も良くありますが、プライベートのことを話し過ぎないように注意し、お客様中心の会話が出来るように促してあげましょう。
2ヶ月目★お客様を覚える
お客様は、1ヶ月目は続くかどうかわからないなと思って見ていますが、2ヶ月経過する頃には2回、3回お会いしてお客様から覚えてもらえますし、新人さん自身もお客様の顔と名前をだいぶ覚えます。
お店の空気に慣れ、1ヶ月目に覚えたことは一人で出来るようになります。表情もだいぶ和らぎ、姿勢や動作も少しずつ堂々としてきますが、会話が得意な方は最初からお客様にスムーズに語りかけることも出来、会話の糸口を見つけるのも上手だと思うのですが、私のように会話が苦手だと、最初から最後までお客様から質問される側になってしまったり、ただ頷いているだけで無言になってしまったりと、会話の難しさを感じている時です。
●お得意様の名前を覚える・・・3回目にはこちらからお呼びできる
●1ヶ月目で覚えたことが一人で出来る
●一人でもお席に付いていられる
最初が肝心ですので、しつこいくらい様子を伺ってあげましょう。笑顔が無い場合は続けられるか悩んでいる時です。営業中のフォローはもちろんですが、この間に何回でも個別ミーティングを行い、疑問や悩みを聞いてあげて、不安を取り除いてあげましょう。
3ヶ月目★会話が作れるようになる
私のお店では、少し短いのかもしれませんが試用期間を3ヶ月としています、3ヶ月目に入ったら、このまま続けていけそうかどうか判断しなければなりません。新人さんの持ち味も少しずつ感じられるときです。疲れも溜まってきますので体調に気遣ってあげましょう。
●自分からお客様に言葉をかける・・・お客様に興味を持ち必ず褒めてあげる
●姿勢や表情を保つことが出来る・・・飽きずに美しい姿勢と笑顔を保ちお客様を観察する
たくさんおしゃべりをすると良いとか、お客様より口数多くと言うのはむしろ逆です。お客様が嬉しくなるような言葉、テンションの上がるような言葉をかけてあげると良いです。それには、どんなお客様にでも興味を持って接し、お客様を褒めてあげることです。お客様が夢中になって話したくなるように仕向けてあげると言うことを教えましょう。会話が苦手でも、自分がおしゃべり上手になる必要はないのです。リラックスしお客様に向き合うことを楽しめるようにしてあげましょう。言葉だけではなく、背筋を伸ばして寄りかからず、笑顔を保ちお客様を観察するよう指導しましょう。
4ヶ月目以降★動きがすばやくなり、会計まで出来るようになる
この頃は、お店にだいぶ慣れ、この仕事がどんなものか掴み始めるところです。何をしたらよいかも体が覚え、積極的に動くようになります。4ヶ月目以降からは会計計算も出来るように先輩の計算に一緒に付いて覚えましょう。最初は計算をダブルチェックするようにし、間違ってお客様にお出しすることのないようにしましょう。
●会計計算を覚える・・・お客様に提示し、代金を受け取る
●積極的に動く・・・自分から色々なことに気が付くようになる
自分と言うものが表現できるようになりますので、ママはコミュニケーションを密にし、変化に気を付け、お客様やスタッフ間のトラブルが起こらないよう見ていきましょう。お店のカラーを守るために、今まで以上にミーティングが大事になってきます。日頃からお店のポリシーを確認し、個人プレーではなくチームで仕事をしていると言うことを認識し合いましょう。
6ヶ月目以降★なくてはならない存在に
半年が経過する頃には、もうお店になくてはならない存在となるでしょう。ここから先出来るだけ長く働いてもらうために、ママとしても一緒に自分磨きをしていきましょう。
●自分磨きをする・・・もっと技術を上げたいと思う
●細かい事まで気が付く・・・自分の担当しているお席だけでなく、他のお席の方まで見れる余裕が出る
色々なことがわかってくると同時に疲れ、不満、ストレスも溜まってきます。この仕事が社会の中でどのような役目を担っているか、また一歩進んだ目線で話をしていきましょう。
自分より優れた人材を採用する
ママはその店の責任者であり、方針を打ち出し示す立場ですが、それを理解し実践してくれるのはスタッフさんです。自分がオーナーだからと言う気持ちは捨て、スタッフ皆さんの才能を惜しみなく発揮できるような環境を作りましょう。そして自分より優秀な人材を採用することです。
優れたスタッフさん程、いつまでもお店にはいてくれません。ですが、この仕事で培ったものは、他のどの職業に転職しても必ず役に立ち、その方の財産となります。人と人が協力し合わなければ職務は成し遂げられません。それは家庭も同じです。お店の仕事はコミュニケーションのプロと言えます。人間関係を円滑にし、周りの人たちが笑顔になるような存在となることで私たちは報酬を得ています。ママはそれを忘れずスタッフさんに伝えていきましょう。
このプログラムは私の経験から一例として作ったもので、実際はこれに当てはまらないことばかりです。そんな中、スタッフさんにこの仕事を理解してもらおうと奮闘しているママさんに、迷った時や伝えられず苦しんだ時に、こんな人も居たなと笑ってほしいと思いこうして書いています。こんなことしかできないので!
今後、新卒者の皆さんが様々ある職業の中からこの仕事を選んでもらえる日が来るまで、その魅力を伝えて続けていきたいと思います。
お読み下さりありがとうございました。
♪ この仕事に誇りを持ち、自分も一緒に成長しよう
♪ 自分より優れた人材を採用しよう
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