こんばんは、建設現場で働くスナックママのAnanです。
カテゴリー「ママのアドバイス【オープン編】」では、これからスナックのママになろうとしている方へ、オープンまでに必要な事項や、マネジメント・考え方など、私の経験を交え、一例としてご紹介しています。
このシリーズを書き終えるまでは一気にいきますね!
今日はお店の命「スタッフさん」の雇用について書いていきます。
ママ一人でお店を切り盛りしているお店もたくさんありますが、このブログではスタッフさんを雇用する場合についてのお話をします。
個人事業主であっても、一つの企業としてある程度の形式を整えスタッフさんを迎えましょう。
スタッフさんの募集
スタッフさん募集に当たって、用意しておきたいのは、就業規則、雇用契約書です。就業規則の必要記載項目は下記の通りです。雇用契約書のひな形は検索すると出てきますので気に入った様式を使用すると良いと思います。スタッフさんを獲得することはそう単純ではありません。早め早めの募集をしていきましょう。
【就業規則必要記載項目】
(1)始業、終業時刻
(2)交代就業の場合の就業時転換に関する事項
(3)休憩時間
(4)休日、休暇
(5)賃金及び計算方法、支払いの方法、締切日、支払い時期、昇給に関する事項
(6)退職、解雇に関する事項
就業規則は、唯一無二のあなたのお店の規則ですので、必要記載項目の他、任意記載事項として、お店のポリシーを盛り込み、お店のルールを分かりやすく列記しましょう。ルールはお店によって全く違います。私のお店では、他にはないような珍しいルールを掲げていますので、また後日アップして説明したいと思います。ここでは就業規則の方だけ一例として参考にしてください。
《就業規則の一例》
募集方法は、ハローワークでもインターネットサービスがありますので、企業登録をすれば、いつでも募集要項の変更も出来ますし、掲載期間の更新もハローワークに行かずに手続きできますので便利です。募集要項には、年齢の上限や男女の別は記載できません。ただ、応募があると、どのような方から応募があったのかハローワークから連絡が来ますので、お店のイメージや仕事内容を考えるとどうしても難しいと思う場合は、その時点でお断りすることもできます。
ハローワーク以外で頼りになるのが、お友達や知人、大家さんからの紹介です。お店を始める準備段階に入ったら、周りの方々に声をかけておきましょう。どこでどんな御縁があるかわかりません。大家さんは人脈が広いのでお願いしておくと良いと思います。
求人サイトの活用も良いと思いますが、どのサイトを使うかです。掲載無料と謳っていても、ほとんど見られていないような状況で、「\〇〇〇〇で、より目に付きやすくなります」と通知があり、目に付かなければ意味がないな・・・と思いもよらない金額の費用が発生することもあります。もし掲載するとしたら、私のお勧めは、店舗スタッフ専門の求人サイト「テンポスジョブ」です。掲載はいつまでも無料で、採用となって初めて報酬を支払います。主にお店で働きたい人がアクセスするので、応募の確率が高いこともメリットです。報酬は、アルバイト採用で2万円、正社員採用だと、3ヶ月間の試用期間が設けられており、無事3ヶ月勤めれば10万円の報酬を支払うと言うシステムです。金額や期間は変更されているかもしれませんので調べてみてください。
私は必ず試用期間を最低3ヶ月設けます。その間に少しずつ人物像が見えてきますので、お店の空気に合わない、トラブルの元になるような出来事などがあれば、本採用するか否か判断します。就業規則に試用期間を記載し、面接時に説明しましょう。
スタッフさん採用面接
応募があったら、お友達の紹介であっても必ず面接し、合否の判断をしましょう。面接では、応募者の考え方や思いを伺ってお店側がどう感じるか、もし、対応が難しいと思う方や、お店の雰囲気に合わないと判断すれば、この段階でお断りします。この方に給与を支払い、ぜひうちのお店に来て欲しいと思うかどうか短い時間で見極めるのは難しいことですが、お互いの人生がかかっていますので、真剣に向き合いましょう。
初めは面接するこちらも慣れていないため、どこをどう見てどう判断すれば良いのかわかりませんよね。面接だけでその人を判断することは出来るわけがないのですが、就業規則の説明をしながら質問していきましょう。まずは出勤できる状態かどうか、いつから出勤できるのかを確認することと、ママとして把握しておきたいこともありますので、質問は事前に決め、清潔感ある身なりで礼儀正しく対応しましょう。面接する側は実は面接される側です。ママってどんな人なのか、どんなお店なのか、働きたいと思えるかどうかを逆に判断される場だと言うことを忘れないようにしてください。1時間以内で終わるようにしましょう。
私が面接する場合の質問と答えの一例です。それによってどんなことを想像するかと言うのも参考にしてみてください。
質問例:なぜ夜の接客業のお仕事をしようと思いましたか?【目的の確認】
a) 介護や子育てで昼間の仕事が出来ないから。
b) 昼間も仕事をしているが、その給与に満足していないから。
c) 将来自分のお店を持ちたいので経験を積みたいから。
d) 朝起きるのが苦手で、夜型体質だから。
e) お酒やカラオケが好きなので、好きなことで稼げるから。
f) 人と話をするのが好きで、接客に自信があるから。
g) 華やかなイメージで憧れていたから。
h) 時給が高いから。
おおまかにはこのような答えが多いですが、理由はどれか一つではなく、これらがいくつも組み合わさっています。この答えから、その裏側にある事情を想像し、この目的を果たしてあげられるか、つまりは出勤できそうかどうかを一緒に考えながら判断していきます。
例えば、a)の方の場合、働きたい気持ちとは裏腹に、実際のところ、昼間の介護や子育てで疲れ切ってしまい、夜出てこれない可能性もあります。理想と現実のギャップがありすぎると無理をして身体を壊してしまいますので、本当に出勤できそうか良く考えて判断しましょう。
b)の方の場合、a)と同様ですが、それに加えて、会社勤めをしている方なら、副業禁止と就業規則に謳っている場合もありますので、確認せずに採用するとトラブルの原因になり、迷惑をかけてしまいます。結局は出勤してもらえないことになりますので注意してください。
c)の方の場合、自分の営業手法やお客様を持っている方は、お店のルールと合わない、従えない場合がありますので、お店の営業方針とルールをきちんと説明し共感してもらえるかどうか、協調性などを感じ取ります。いつまで働いてもらえるかも確認しなければなりません。
d)~g)の方の場合、想像している仕事内容とお店でやってもらいたい内容がかけ離れている場合がありますので、お店ではどんなことをどのような考えで動いてほしいのかを説明し、納得してもらえるかどうか、お店のカラーに合わせていけそうか、協調性なども感じ取ります。
h)の方の場合、高い時給に見合う仕事とはどんなことかを説明し納得してもらいましょう。急なお休みやルール違反があれば、この時給を維持することが出来なくなることや、営業方針、カラー、ルールを伝え納得してもらいましょう。
その他確認しておきたい事項は以下のとおりです。
・お子さんや要介護者が居る方は、夜面倒見てくれる人がいるか。
・配偶者さんが居る方は、夜仕事に出ることを理解してもらえたか。
・いつから出勤できるか、週何日出勤できるか、交通手段は何か。
・出勤するに当たって心配事、確認したいことはあるか。
・持病があるか。
ぜひ採用したい、毎日出勤してほしい、と思っても、家庭の事情や体質の問題などありますので、無理なく楽しく出勤するのが楽しみ♪となるような出勤形態を考えてあげましょう。
働く意欲は感じても、コミュニケーションが取りにくい、又は諸事情をクリアするのが難しそうな方は、はっきりとお断りするのがその方のためです。合否をすぐに判断できなくても、ハローワークに届けている選考期間と連絡方法の通りに通知してください。
採用が決まったら、雇用契約書にサインしてもらいます。雇用日の次の月には、雇用保険加入申請をしなければなりません。所轄の商工会議所に事前に必要書類などを問い合わせておくと良いでしょう。費用はかかりますが自分で手続きするのは大変なので、商工会議所にお願いすることもできます。その他、スタッフさんが万が一通勤途中で事故に遭遇したり、仕事中に怪我をしてしまった時のための共済保険の紹介もしてもらえますので加入すると良いと思います。
お店に勤めてもらうことによって、お互いがwinwinになれるかどうか、ルールを守り出勤してもらえるかどうか、OKとなれば、オープンの2日前位から開店準備を手伝ってもらい、備品の場所や照明や各種機器の使い方を確認してもらったりしながらコミュニケーションを取り、当日から和気あいあいで仕事が出来るような空気を作りましょう。
スナックは営業=募集です。特に夜働くためには色々な障害が出てきますので、良いスタッフさんを確保できたと思っても、すぐに辞めることになるなんてことは日常茶飯事です。逆に、あまり向いていないように思えた方が、出勤状態が良く、メキメキ力を付けることも良くあります。集まったと思わずに、営業している限り常に募集をかけておきましょう。
面接時にはその人のことは何もわかりません。一緒に何か月と働いてやっと分かり合えます。面接で確認したいのは、話を聞く姿勢、理解しようと言う姿勢が見えたか、お店の方針に協力しようとする姿勢が見えたか、諸事情をクリアして、しっかり出勤できる環境かどうかを確認してください。
環境が整わない可能性があるとか、諸事情をクリアできないなど、お互い問題を認識している場合は、不採用も納得の上すぐに出せますが、出勤できそうでも、他の問題でちょっと難しいと思う場合は、妥協して採用するようなことはせず、その方のためにも不採用と判定しましょう。その場でお断りするのは一番早いのですが、もしニュアンス的に難しければ、後日規定期間内に合否の通知を致しますと話し、出来るだけ早く不採用の旨を伝えましょう。どちらにしても、ハローワークを通している場合は必ずハローワークへ結果を連絡しましょう。
♪ 就業規則、雇用契約書を作成する ♪ 就業規則には、お店の方針・ルールを記載する ♪ 面接時に確認したいことをリスト化する ♪ 面接では相手のことはわからない、その人の姿勢を確認する ♪ スタッフさんはいつまでも居てはくれない、営業している限り募集する
今日も長くなりました。
このブログでは、建設現場で働きながらスナックを営むママAnanの日記+お勧め本+スナック営業のアドバイスを書き連ねていきます。お読み下さりありがとうございました。
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